Q夫(妻)が不倫をしていることが発覚しました。まず何をすべきでしょうか?

Aまず,あなたが夫(妻)と今後も一緒に生活を続けていきたいのか、続けていけるかどうかを考えてください。今後も一緒に生活を続けていきたいと考えているのに,修復が不可能になるような動きをしていくと,たとえその請求が法律上は認められるものであっても,最終的には不本意な結果に終わるからです。

Q夫(妻)が不倫をしていることが発覚しました。まずは夫(妻)を問い詰めてやりたいのですが,どうでしょうか。

A夫(妻)と話をするのも選択肢の一つですが,すぐに実行に移すのではなく,全体的な計画を先に立てるべきです。こちらが証拠も確保せずに夫(妻)に不貞を問い詰めたところ,夫(妻)はしらばっくれた挙句に証拠を全て隠滅し,その後は慎重に動くようになってしまうというケースもよくあるからです。

Q夫(妻)が不貞をしているので、離婚をすることにしました。慰謝料を請求したいのですが、どれくらいが相場でしょうか。

A最近は不貞慰謝料の相場が低下しており、特別な事情がなければ離婚を前提として200万円前後になることが多いです。

Q夫(妻)の不貞が発覚しました。今回は許すつもりなのですが、次に不貞をしたら通常の裁判の相場よりもずっと高額な慰謝料を支払うという念書を作成したいです。効果はあるでしょうか。

Aそのような念書の効果はありません。現在の民法では、違法なことをした場合の違約金を定めても、「そもそも違法なことはしないのが当然である」という考えから、そのような定めは無効になると規定されています。ですので、二度目の不貞をしたら高額な慰謝料を支払うという合意は無効です。ただし、不貞発覚後、もう不貞をしないと約束したのにまた不貞をしたというのは、不貞の行為対応が悪質であると評価されるため、慰謝料が一定程度上乗せされます。

Q夫(妻)が性風俗店を利用しています。これは不貞(不倫)になるのでしょうか。

A性風俗店の利用は、不貞(不倫)に該当すると考えられています。ですので、配偶者が性風俗店を利用しているという理由も、離婚理由や慰謝料の理由になります。もっとも、理論的な説明がどうなるかはさておき、性風俗店やそこで配偶者を接客した従業員に対して慰謝料を請求するのは困難でないかと思われます。

Q夫(妻)と不貞相手のLINEのやり取りを押さえました。もっとも、探偵に依頼をしたわけではないので、ラブホテルに出入りをしているような写真まではありません。証拠として十分でしょうか。

AメールやLINEのやり取りが証拠になるかどうかは、そのやり取りの内容によります。明らかに肉体関係があったことを推察されるやり取りがあった場合には、肉体関係があったことが当該メールやLINEによって立証されます。

Q夫(妻)が不倫をしていることが発覚しましたが,夫(妻)は自分が独身であるといって不倫をしていたようです。不倫相手に慰謝料を請求できるのでしょうか?

A既婚者であると認識していた,あるいは既婚者と認識しなかったことに過失があるということについては,慰謝料を請求する者が立証しなければなりません。既婚者であると認識していたと思われる証拠がなければ,慰謝料請求は認められません。

Q夫(妻)が不倫をしていることが発覚しましたが,夫(妻)は不倫相手にもう夫婦関係は破綻していると説明していたようです。不倫相手に慰謝料を請求できるのでしょうか?

A婚姻関係が破綻していると認識し,かつそのような認識をしたことに過失がないことについては,慰謝料を請求される者が立証しなければなりません。なぜならば,既婚者が不倫を持ちかけるときに,実際には夫婦関係が破綻していなくても,破綻していると嘘をつくということはよくあることであり,それを安易に鵜呑みにした場合は責任が免れられないと一般的に考えられるからです。

Q夫(妻)の不倫の証拠を掴もうと思っているのですが,携帯電話のロックを解除して中のメールやSNSを盗み見することは違法ではないのでしょうか?

A倫理上どうかはさておき,携帯電話のロックを解除して中のメールを見たり,ログインしっぱなしの状態にあるSNS見たりすることは違法ではありません。ただし,SNSやフリーメードのIDとパスワードを無断で使ってログインをすると,不正アクセス防止法に違反して,処罰の対象になります。ですので,IDとパスワードを無断で使うことはしないでください。

Q私は不貞をしてしまったのですが,妻(夫)が私のSNSに無断でログインをして,不貞相手とのやり取りを証拠として押さえて、裁判に提出してきました。そもそもは不貞をした私が悪いのですが、ちょっと納得いかないです。

A証拠の収集方法に問題があるかどうかと、問題のある方法によって収集した証拠の使用が裁判で認められるかは別問題です。基本的に、今の裁判実務では収集方法に多少問題がある証拠であっても事実認定に使われます。ただし、収集方法がよほど悪質である場合は、裁判所が採用を拒否することもないわけではないようです。

Q私の不倫が原因で離婚をすることになりました。まだ2歳の子供は生まれてからほぼ私が世話をしていたのですが、夫からは、「お前の不倫が原因で離婚になったのだから、親権はこっちがもらう」と言われています。今まで子供の世話をほとんどしていなかった夫が子供を育てられるとは思えないのですが、夫が親権者になるのでしょうか?

A不貞(不倫)と親権は別問題です。今までの監護実績や今後の監護能力、現在の監護状況、子供本人の意思などから親権は決定します。この判断にあたって、不貞があったかどうかは基本的に考慮されません。

Q夫(妻)の不倫が原因で離婚することになりました。3歳の子供の親権は私が取得することになったのですが、夫は子供に面会をさせろと言っています。不倫をした夫には二度と子供には会わせたくないのですが、面会をさせなければならないのでしょうか?

A不貞(不倫)はあくまで夫婦間の問題であり、親権や面会は別問題と考えられます。特に、子供がまだ3歳と幼いのであれば、同居親が注意をすれば不貞(不倫)について子供に教えずに離婚や面会を進めることが可能なはずです。

Q夫(妻)の不倫が原因で離婚をすることになりました。私としては夫(妻)が子供と離婚をすることは構わないのですが、13歳の娘は、家族を裏切った夫(妻)とは会いたくないと言っています。この場合はどうすればよいのでしょうか?

A不貞(不倫)はあくまで夫婦間の問題であり、親権や面会は別問題と基本的に考えられます。しかし、面会は子供の福祉のために行うものです。子供がそれなりの年齢に達しているときは、子供本人の意向が優先されます。思春期を迎えた子供は、自分の親が不貞(不倫)をしたことについて、親の問題とあっさりと割り切れる場合もあれば、自分自身も裏切られたと傷ついてしまう場合もあります。後者の場合、面会交流の実施は難しいでしょう。

Q夫(妻)の不倫相手から分割払いで慰謝料を支払ってもらう約束をしているのですが、先日、不倫相手の代理人弁護士と名乗る方から、不倫相手が自己破産をする予定であるとの連絡が来ました。破産されたら未払いの慰謝料はもう払ってもらえなくなるのでしょうか。

A結論としては、もう払ってもらえなくなる可能性が非常に高いです。破産法上、不法行為を原因とする損害賠償債務は、非免責債権として原則として破産後も支払義務を免除されないことになっています。その一方で破産法上は、非免責債権であっても、裁判官が裁量によって例外的に支払い義務を免除する裁量免責という制度があります。制度上は原則支払免除にならず支払免除は例外という建前になっているのですが、実際の運用上は、この裁量免責はかなり幅広く認められており、免責不許可となるケースの方が稀です。ですので、相手方が破産するのであれば回収は困難です。したがって、慰謝料の長期分割払いの合意をするときは、破産のリスクを考慮しなければなりません。

Q妻の不倫が原因で別居をして、現在離婚調停中です。ところが、妻から婚姻費用分担調停というものを申し立てられてきました。不倫をした妻に対して生活費を支払わなければならないなんて納得できません。

A婚姻費用は基本的にはどちらが有責配偶者であっても支払額に変化はないのですが、請求者側が不貞(不倫)をしており、かつその事実に争いがないまたは証拠上明白である場合には、婚姻費用の請求が信義則に反し認められないとされます。ただし、請求者が未成年者を扶養している場合、養育費相当額の支払いは命じられます。また、婚姻費用は生活維持のために支払額を早期に確定しなければならないとされています。そのため、離婚訴訟で最終的に不貞(不倫)の事実が認められる案件でも、婚姻費用を定める段階では不貞(不倫)の事実があったか否か明確ではないとされ、通常通りの婚姻費用の支払いが命じられることもよくあります。