いつ相談をすればいいの?
DV・モラルハラスメントの問題について悩まれている方の中には、どのタイミングで相談にいけばいいのかわからずに悩まれるかたも少なくありません。
これについて結論をいうと、
「早ければ早いほどよい」
です。結婚を考えている、婚約はしているけれどもまだ婚姻届を出していないという場合でしたら、結婚を中止するのと一度結婚した後に離婚をするのとでは、かかる苦労が全くことなります。また、妊娠・出産をしていない状態で離婚に向けて動くのと、妊娠・出産をした状態で離婚に動くのとでも、負担は大きく異なります。
それに、DVやモラルハラスメントの被害は日々発生して負担は積み重なっていきます。最終的には、精神的に疲弊しきってしまい、誰かに相談しようという気力すらなくなってしまうかもしれません。また、DVやモラルハラスメントの加害者は、自分を怒らせる被害者が悪いとよく主張します。そして、加害者のそのような主張を聞かされ続けるうちに、被害者は本当に自分が悪いのではないかと洗脳されてしまい、自責の念に苦しむようになります。それが、専門家に相談し、自分はいわれのない非難を加害者から受けていると早い段階で気付くと、それ以降に受ける精神的なダメージが大幅に軽減されます。
また、一度離婚の話を切り出して別居まですると、そこからの取れる選択肢は大幅に限られます。最終的には離婚の話を切り出して別居をするとしても、それ以前にやっておくべきことをしているのかしていないのかでは、その後の展開が大きく変わってきます。
ところで、自分自身の考えがまとまらない段階では相談をしても意味がないと考えている方もいるかもしれません。しかし、一人で悶々と悩んでいても、時間が過ぎるだけで考えはまとまりません。なぜ自分は離婚を考えたのか、逆になぜ自分は離婚に踏み切れないのか、どこに引っかかりを感じているのかといったことを一緒に考えるのも、当事務所では弁護士の役割と考えています。相談の結果、まだ弁護士に依頼をする段階ではないという結論に達することもあるでしょう。ですが、その結論を出せたということは相談に来た意味があるということです。
では、逆に事案が進んでしまった場合は相談すべきでないのでしょうか。そんなことはありません。時間が経つほど取れる手段は限られてきますが、限られた選択肢の中でどのような対応をとるかを決めるのもとても大事なことです。相談をするのには早ければ早いほどよいですが、それと同時に「今」こそが相談を始めるには一番早いときともいえます。
ですので、思い立ったらすぐにご相談ください。